藤の花をあしらった八寸
生きる息吹を感じる山菜と生きる為の豊かさを与えてくれる海の幸をテーマにしています。
昼食 36,750円コースの一例を紹介させて頂きます。
※献立内容は当日の仕入れ状況等により変更することがございますが、
ご了承の程、よろしくお願い申し上げます。
八寸
はじめは、オードブル的な物です。
初夏のすがすがしさや情緒を感じて頂く八寸を銘々にお出し致しております。
「からころも きつつなれにし つましあれば はるばるきぬる たびをしぞおもう」(在原業平)は、三河の国の八つ橋に美しく咲いていたカキツバタを詠んだ歌です。
例えば、万葉の時代から人々に親しまれ歌や絵に登場したカキツバタ(燕子花、杜若)をあしらい、万葉の時代を思い起こして頂ける様な叙情的な八寸をお出し致しております。
内容は、日によって変わりますが例えば、
あつあつ小芋 大徳寺納豆 風味
鯛の内臓の塩辛
鱧の南蛮漬
車海老を昆布出汁にて皮霜(部分的に食感や味を変える為に表面だけ、蛋白質を分解させて甲殻類独特の旨みのあるアミノ酸に変える作業)その上に発酵品であるモロミを乗せバランスを取った物など
7〜8種類のプチ・キュージーヌを一つ一つ工夫して彩りよくデコレートしております。
煮物椀
五月も中頃になれば、活きの良い瀬戸内の鱧を挽きたての鰹出汁 と ご一緒に!!
出汁の原料は、美味しい水、私どもの為に 選ばれた昆布&塩、私どもの為に作られている鰹節&醤油です。
出汁は、それぞれのその時々の素材を把握しそれにあったタイミング、火加減が重要です。
集中を要する仕事です。
他には、薄塩した甘鯛を塩焼きにし胡麻豆腐と十六島(ウップルイ)岩海苔の薫りと共に御出しする事もあります。
お造りは、瀬戸内にて上がった脂がのった鯛を蕗の薹醤油と共にお出ししたり、勝浦で水揚げされたトロ、文甲烏賊の焼霜造りなどをサービスしております。
時には、甘手鰈の薄作りの時も御座います。
交響曲のように前半と後半をつなぐ大事なポイントです。
嵯峨豆腐を使った田楽です。
合わせ白味噌の中にコーン・ピューレを忍ばせています。
吉兆内でもどの店舗もやっていないレシピーです。
コクがましてまろやかになります。
お試しあれ!!
焼き物
琵琶湖の養殖稚鮎です。
天然の稚鮎を使っているところは無いでしょう。
当たり前ですが、禁漁中だからです。
京都では6/1前後から解禁です。
解禁直後の鮎はあまりお勧めできませんが、六月中頃にはばっちりな物になると思います。
なにぶん天候に左右されるのが天然物の印ですが、悪い年でも良い物を集められるのが吉兆だと思っています。
どうぞお楽しみに!!
私共 嵐山店だけの為に餌を変えて頂き生育環境を整えて頂いております。
それを和歌山から直送の備長炭にて焼き上げた物とカラッと揚げた物をお出ししております。
どちらがお好みか味比べです。
炊合わせは、西京、大原野の朝堀、名残の筍をオリーブオイルで香ばしく焼き上げお酒、昆布、塩でけり上げます、その上に削り立ての鰹節をまぶしあつあつをそのまま食べて頂けます。
すごくピュアーな味がします。
こういう事が出来るのも生産者、調理人の心意気です。
御飯は、新牛蒡御飯、小芋御飯、鯛御飯、地鶏のすき焼き、等 その日のお楽しみです。
ご希望がない限り3年間 位は旬のメインの物を除いて同じ献立に成らぬよう工夫させて頂いております。
御飯は、アルデンテに仕上げ蒸らしません。
その代わり水の割合は多めに成ります。
そのように仕上げると大変美味しく感じるのですがその美味しいタイミングが大変短くお客さまが召し上がるスピードに合わせる事は大変微妙で集中力、コミュニケイション能力が必要とされます。
一度味わってみてください。
おつけ物も当然私どもで吟味し漬けた物をお出ししています。
果物&デザート
お菓子は、自家製の柏餅や水ようかんをお出ししています。
ご予約の際に好き嫌いの嗜好、目的をお聞きできれば お好きな物にアレンジさせて頂きます。
魯山人作 織部長四方鉢
晩年の作、手取りが軽く、桃山の頃の技法で赤土と白土を 織部焼ならではの深みのある青緑色(長石に灰を混ぜた土灰釉に銅を加えた釉薬(銅緑釉)の色)を引き立たせるために使い分けることもやっている。
魯山人(北大路魯山人)(ろさんじん)
陶芸家・書家・篆刻家。
1883年京都北大路家に生まれ、5歳で福田家の養子とな る。
画家を志し画・書・篆刻を学ぶ。のちに古美術・料理への関心を深め、1919 年東京日本橋に大雅堂芸術店を開店。
25年には、星岡茶寮を開く。
またその食器の 製作を24年頃から始め、用に即した個性的な作風を展開。
織部・色絵などに優品を残す。
鮑のアスパラソース向付
山形の 山菜を程良く湯がいた物と、瀬戸内の鮑、海老をオリーブオイルで片面だけ焼き目を付けた物をアスパラ、湯葉、鶏のスープで作ったソースで召し上がって頂きます。
器は、クラッシック・バカラの中皿と純銀の特注皿の間に氷を敷き充分冷やして 召し上がって頂きたいです。
注)上記の写真はイメージです。ご希望の際は、予め御相談ください。