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ご挨拶総料理長 徳岡邦夫GREETINGS from executive chef Tokuoka Kunio

京都兆は
“ 日本料理を通じて 世界や未来の人々に必要とされる 日本文化の創造 ” を使命と考えています。

兆」は、今年 2020年11月で創業90周年を迎えます。

祖父・湯木貞一が大阪の新町に小さな料理屋「御鯛茶處兆」を開業したのが、1930年11月21日。
茶道の本質を反映させた内装や器を用いて、今までにない“しゃれた店”と評判になり、その後、当時の政財界、文化人との交流を深め、今日の「懐石料理」と呼ばれる料理スタイルを確立しました。 おいしさだけでなく、お客様の気持ちを慮り (おもんばかり) 、その情熱を高い芸術性をもって料理に表現することで、多くの方々に共感いただき、日本料理を文化へと昇華させたのだと思います。

「京都兆」は、その手法や情熱を伝統的な形式として守り、時の流れや地域に適応しながら進化してきました。そして今、その歩みを改めて紐解き、日本料理という食文化が世界や次世代へ分かりやすく伝わるよう、沢山の方々の役に立つ形に適応させながら、提案する時だと考えています。

健康や美容のために食の大切さが意識され、世界的に日本食が注目されている昨今。日本料理の基本である “だし”は、一般家庭において、保存効果やよりおいしい風味が出ることを理由に、添加物が使用された味付きの顆粒だしやだしパックが主流になりました。その結果、家庭の味が、本物の味とずれてきてしまっているのではないかと考えます。

また世界的な日本食ブームに加え、異常気象、漁業の乱獲なども重なり、マグロや鰻など枯渇状態にある魚介類も多くあります。将来を考えると、現状のままの法律や環境の中で、獲りたいだけ獲り、食べたいだけ食べていては、限りある資源はいつしかなくなってしまいます。

食材の仕入れにおいても、生産現場の現状は大きく変わりました。利便性を求めすぎた結果、無理をして、一次産業にひずみが出てきている様にも見えます。改めて自然環境の変化についても再認識し、生産方法だけではなく、収穫方法やその後の管理、流通や保存の仕方など、今のやり方が最適なのか...沢山の可能性を検証することが必要だと思います。

現代の食習慣や食に関わる仕事のスタイルを「よくない!」と決めつけ否定することは、よい方法とは思いません。しかし、これからも時代と共に、環境や価値観は変わっていくため、料理屋として、持続可能 (サステナブル) な食のあり方を模索しなくてはならないのです。

まずは、“本物”とは何か、今まで積み重ねてきた日本の食文化についても今一度検証し、本質を見極めなくてはいけないと考えております。京都兆 各店舗の料理だけでなく、家庭の味についても、さまざまな形での提案を続けて参ります。

90周年を迎え、さまざまな課題も見えてきました。これからが兆100周年へ向けてのスタートでもあります。
スタッフ一同、より一層の精進を重ねる所存でございます。
益々のご指導、ご鞭撻、ご愛顧の程、宜しくお願い申し上げます。

2020年1月 徳岡邦夫

徳岡邦夫
京都兆 総料理長

1960年生まれ。「兆」創業者湯木貞一氏の孫にあたる。
1980年から本格的に修行を始め、貞一から料理の核心を学ぶ。
1995年から総料理長として現場を指揮し、2009年には株式会社京都兆 代表取締役社長に就任。
2004年頃より海外の料理イベントにも積極的に参加し始め、2008年にはG8(洞爺湖サミット)にて社交晩餐会を担当。
国内では、地域活性化や第一産業の現場における様々な課題解決に取り組み、現在、産業文化科学会・名誉理事や東京農業大学・客員教授も務める。
伝統を守りながらも時代に即した食への多方面からのアプローチに挑戦し続け、日本料理に多彩な演出、提案を行い、日本食の啓蒙に尽力する。

詳しい経歴<経歴>

2004年 イタリアにてスローフード協会主催 “食の祭典”「サローネ・デル・グスト」へ参加(2006年にも参加)
2005年 スペインにて「マドリッド・フュージョン」へ参加
2007年 アメリカ・カリフォルニアにてCIAによる料理会議「THE RISE OF ASIA」へ参加(2008年にも参加)
2008年 NPO団体 ジェームス・ビアード財団より日本人初の「ジェームズ・ビアード・アワード」に選ばれる
北海道・洞爺湖で開催された首脳サミットG8にて社交晩餐会を担当
2009年 株式会社京都兆 社長就任
「世界料理サミット2009 TOKYO TASTE」に日本代表として参加
京丹後市専門委員(政策企画委員)就任
イギリス・ロンドンにて 「うま味サミット in ロンドン」へ参加
『ミシュランガイド 京都・大阪』にて嵐山本店 三つ星・HANA兆 一つ星評価(以降現在に至るまで11年連続同評価)
2010年 アメリカ・カリフォルニアにてCIAによる料理会議「World of Flavor Conference &Festival」へ参加
やまがた特命観光・つや姫大使 就任
2012年 『ミシュランガイド北海道 特別版』にて洞爺湖店 二つ星 評価(2017年特別版でも同評価)
2013年 アメリカ・カリフォルニアにてCIAによる料理会議「World of Flavor Conference 2013」へ参加
2015年 イタリア・ミラノ万博に参加
国際連合食糧農業機関 (FAO) の依頼によりイタリアにて特別講演を行う
文化産業科学学会 名誉理事就任
2016年 シャンパーニュ騎士団 第7回叙任式典にてオフィシェ受章
東京農業大学 客員教授就任
みえの食国際大使に就任
2019年 『ミシュランガイド愛知・岐阜・三重 特別版』にて名古屋店 一つ星 評価
農林水産省料理人顕彰制度「料理マスターズ」第4回シルバー賞 受賞

著書のご紹介<著書>

2007年 「春の食卓」(バジリコ)/「夏の食卓」(バジリコ)/「秋の食卓」(バジリコ)/「冬の食卓」(バジリコ)
2009年 「嵐山兆 男子の台所」(バジリコ)
「おいしい野菜の見分け方」(バジリコ)※ 環境保全型農業の第一人者、西村和夫氏と共著
2010年 「京都兆」(講談社インターナショナル) /「KITCHO」(講談社インターナショナル) ※「京都兆」 英文版
「花鳥風月みな料理なり」(学生社)
「京都兆 仕事の作法」(PHP研究所)
「酒のつまみ」(文藝春秋)
「文庫版 四季の食卓」(文藝春秋)
2013年 「料亭「兆」を一代で築き、日本料理と茶の湯に命を懸けた祖父・湯木貞一の背中を見て、孫の徳岡邦夫は何を学んだのか」(淡交社)

京都吉兆について沿革・歴史